Motoren Lepio・Glanz・Global

ー BMWに乗ると運転がうまくなった気になります。雨の日でもコーナリングが安定する気がするのですが、これって何か秘密があるんですか？

それはDSC（ダイナミック・スタビリティ・コントロール）のおかげです。車に取り付けられたセンサーが車速やステアリングアングル、ブレーキ圧や横方向のスリップ、スライドを常に監視していてスライドの兆候を検知するとエンジン出力を抑制、スライドしそうな車輪にはブレーキをかけ車体を安定させています。だから路面状況にかかわらず、安全にBMWらしいスポーティなハンドリングを楽しむことができるのです。

ー だからなんですね。運転がうまくなったんだと勘違いしてました。でもDSCが働いていることがあまり感じられないのですがそれでいいのでしょうか。

DSCは各車輪ごとに緻密にブレーキをコントロールしています。例えば高速コーナーでアウト側に荷重がかかりイン側のタイヤが浮き気味になって駆動がかかりにくくなると、微妙にアウト側にブレーキを効かせイン側に駆動力を伝える制御をしています。またドライバーに意識させないレベルでエンジン出力もコントロールしているので普通は気が付かないでしょう。でも、BMWの車を運転すればコーナーリングで、自分に腕が上がったのかと思うほど、気持ちよく曲がってくれるはずです。ようするにそれがDSCの力なんですよ。

ー でも、DSCがスリップやスライドを制御するんですよね？BMWらしいスポーティな走りをスポイルしませんか。

DSCは通常ONとなっていますがDSCをOFFにするとDTC（ダイナミック・トラクション・コントロール）へ切り替わります。DTCはコーナリング時にDSCの制御タイミングを少し遅らせ、ある程度のスライドを許容するというモード。つまりDTCならドライバーがイメージするスポーティな走りもちゃんと味わえるんです。それでいて限界時にはDSCがしっかり働いてくれるから危険はない。つまりスポーティかつ高い次元で安全性を融合させたドライビングが可能ということ。だからBMWはどんなレベルのドライバーでも安心して走りを楽しむことができるのです。

ー よりスポーティな走りを味わいつつ安全性も確保できるなんて、さすがドライバーズカーであるBMWですね。

DSCのOFFによるDTCへの切り替えはスポーティに走りたいというときだけでなく雪道などでも役に立ちます。例えば極端に滑りやすい路面だと4輪全てが滑ってしまい、DSCが効きすぎて発進しづらくなることもがあるんです。そんな時は多少のスリップを許容してくれるDTCに切り替えてみてください。うまく発進できるはずです。それに一度OFFにしてみるとDSCとDTCの制御の違いも分かりやすいはずです。